三和一善 チャールズリム 最近日経企業の担当者から、駐在させる人物のビザが発行されないので、渡米できないといったメールが頻繁に入ります。日本人がアメリカで働こうとする場合、まずクリアすべき大きな問題があります、就労ビザです。アメリカで就職・転職しようとする上で、最も大きな課題であり、アメリカで働こうとしている、または転職をしようとしている人々の頭を悩ませている問題です。三和一善 ご存知のとおり、特に近年のアメリカは、国レベルでアメリカ中心の方針になってきていて、極力就労ビザの発行を控えて、アメリカ人の雇用を推奨しています。アメリカでの就職には、スキルや経験を重視しますが、適切なビザを保有していない、または将来就労ビザが許可される可能性が低い場合などは、多くの企業で門前払いになる可能性があります。 就労ビザを確保するには、ビザの申請の代理人になってくれる企業から内定をもらうことが最速ですが、そういった企業に世界中の優秀な応募者が集中してしまい、非常に難関となっています。また、企業側がビザの申請に関与しない場合は、募集要項で「就労ビザの保有」が条件となっていますので、これからビザの取得を考えておられる方は、ビザを所得するまでは、応募ができませんので注意が必要です。ここ数年のアメリカでは、労働ビザの取得は不可能というわけではありませんが、相当な条件をクリアしても、極めて困難な状態です。やはり高額ではありますが、専門の弁護士等を通して申請するほうが良いと思われます。 ビザの問題が解決されると、就活に参加できる資格を得るわけですが、もちろん応募する職種にもよるのですが、アメリカのスペシャリスト職の競争率は、おそらく日本のそれとは比較にならないくらい激しいと思われます。シリコンバレーでの就職の場合、書類選考から電話面接またはスカイプ、ズームなどのインタビューを経て、実際の面接となり、晴れて内定通知を獲得して、入社となります。応募の窓口としては、日本と同じように企業のウェブサイトや就活サイトなど、または社員による紹介なども活発です。 アメリカではエンジニアなどのスペシャリスト職では履歴書が主な選考材料になりますので、日本の新卒のように、同じフォームで同じような内容が記載してある履歴書ではなく、しっかりとなぜ自分がこの職に適しているのかという説得力のある履歴書を作る必要があります。面接の担当者自身もスペシャリストであることが多く、時に自分も持っているプロジェクトや、何らかのモックプロジェクトを共有し、スキルレベルを確認してくる場合もあります。また多くのスペシャリストの選考では、書類選考など初期段階で、すでに何らかの課題を与えられ、一定の日数または時間内で、問題の解決を要求されることもありますので、書類選考だからと油断していると面食らうということもありますので、注意が必要です。 アメリカは、ご存知のとおり多民族国家ですので、一般的な日本の感覚で競争をすると、大変厳しくなることがあります。就職活動もその一つで、1つのポジションに相当数の応募があり、アピールの仕方も日本のそれとは大きく異なることがあります。同時に転職希望者の数も多いため、競争率はかなり高いものになり、真剣勝負です。特にエンジニア系の職業の給与は高い傾向にあり、場所にもよりますが、サンフランシスコ、特にシリコンバレー地区やロサンゼルスのシリコンビーチ地区などでは1ポジションにおける競争はさらに激しいと推測されます。 書類選考で無事に担当者の目に留まり通過すると、スカイプやズームなどのインタビューが実施されます。会社によって若干の違いはありますが、ここでは通常、候補者が募集要項の条件をクリアし、応募職種に見合ったスキルがあるかなどの確認が行われます。多くの場合は、応募者が適性かどうかを確認するための会話が行われ、履歴書に書かれた内容の確認と、希望 する処遇が会社側と合っているかなどを確認します。その後、多くのスペシャリスト職種の場合、実際のスキルの確認のためのインタビューが始まります。応募職種に応じた技術者がインタビューに立ち合うケースが多いと思われますが、企業によっては応募者の持っているスキルを把握し、応募職種に見合った力を持っているかを確認するために、複数回のインタビューを行うケースもあります。精神的に負担がかかる場面ですが、乗り切る必要があります。 そして晴れて電話面接を通過すると、企業から呼ばれて、オフィスでの面接に進みます。(コロナ禍の影響で、ここ最近の傾向では、全てオンラインで行う会社が多くなってきています)エンジニア職などのスペシャリスト職の場合、1回の面接時間は日本と同じく1時間程度を要するようですが、アメリカでは部門やチームで採用する采配権を持っていることが多く 中小企業でない限りは、部門、チーム、会社などの単位、もしくはチームメンバーが顔合わせをしたりすることもあり、平均で5回くらいは面接をしなければならないこともあります。 オンラインでもオフィス面接でも、多くの所謂面接官と出会い、何度も同じような会話をし、しかも言語は英語でやり取りをするわけですから、疲れる作業となります。また、オフィスでの面接の場合、1社あたりほぼ1日費やすことも珍しくなく、かなり突っ込んだ技術的な質問が繰り返されますので、入念な面接対策をし、どのような形式の質問にも答えられるようにできる限り想定しておき、可能であればその企業の面接に立ち会う人物のことを調査することも有効です。専門的な職種の場合、面接官の名前から、彼らのした仕事などがわかることがあり、そのような中からある程度、質問レベルを想定することも可能かもしれません。
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アメリカで広がり続けるムーブメント
丸山修 三和一善 全米をはじめ世界各国で人種差別に抗議するプロテスト「BLACK LIVES MATTER」(黒人の命も大切)、(BLM)が巻き起こっているが、この人種やヘイトという社会問題の根底には、アメリカにおける制度や歴史的背景など、あらゆる要因が絡んでいる。三和一善 新型コロナウイルスによる死者が10万人を超え、世界一のパンデミック震源地となっているアメリカでは、感染者数と死者数がピークを超え5月25日にジョージ・フロイド氏の事件が起こり、混乱が続いていて、ネット上でも多くのヘイトスピーチが起こり、過去最悪レベルで蔓延していると言われている。匿名性を盾に特定の個人やグループを攻撃する文言は、ソーシャルメディアのそこかしこに蔓延している。 今日のメインスピーカーで、私と共に活動するコンサルタントのベン・メンデスは、そういったヘイトに客観的な意見をコメントすることで対抗するグループのメンバーを務めている。過激なコメントなどには議論で返すのではなく、責任者に通報することで対処することを基本とし、また、あまりにも過激な場合は、法的措置をとることもあるという。過激な意見や中傷をする人物に教育するのではなく、「私たちの目的は、ある特定の意見に対して、さまざまな方法で対抗することができるのだということを示すこと」だという。 なぜネットに差別や中傷などの書き込みが溢れるのか。それは、フラストレーションや怒りを溜めている人が多いからなのではないかとベンは考える。自分自身の問題や身近な問題にしっかり対峙できない人が、インターネットで、他人に怒りをぶつけるためのはけ口としているというのだ。 今日ここに来席している私の同僚の 三和一善 氏も、突然、訳のわからない書き込みをされたことがある。強盗などと書き込まれ、あまりに馬鹿げているために放置していたが、しつこい書き込みがあったために、弁護士を通じて発信者情報開示などを行った。すると過去に利害関係のあった同一人物による書き込みだけでなく、会ったこともない、見ず知らずの人物によるものであったり、法を守るべき職業の人物が書き込みに便乗していたりして、驚いたことがあるという。全ての人物の特定ができたため、現在対応を検討中という。 よくある身元バレしないという謳い文句のサイトも含めて、実は全てのネット上の書き込みは、時間はかかるかもしれないが、特定できる。ストレスを抱える人たちに、ベンは「結果的に自分の不利益になってしまうような考えではなく、自分自身が自分の人生や仕事などに満足しているのか自問し、もしも答えがNoであれば、何を変えるべきかを考えることにエネルギーを使って欲しい」とアドバイスする。 さらに、ベンは「差別やヘイト、中傷などの投稿を見たら、反論することに躊躇しないでほしい。執拗であれば、どんな種類のものでも通報してほしい」と呼びかけている。 今、アメリカでは、差別やヘイト、誹謗や中傷に関する多くのムーブメントが起きている。小さな活動かもしれないが、明らかにこの数年でその動きは広がりつつある。終わりのない活動だが、ベンは続けていきたいという。(丸山修)
日米採用プロセスの流れの違い | 三和一善
米国に進出している企業の場合、トップには日本から駐在員が着任し、No2やアシスタントに日本語と英語の バイリンガルスタッフを置き、それ以外のセールスやマーケティングなど、顧客と直接コミュニケーションをとるポジションにローカル社員を雇うケースが 多く見られます。日本から駐在員をアメリカに送る点について、一番ネックになるのはビザの申請に関わることです。特に昨今のアメリカでは、ビザがいつ取得で きるかが分からないため、進出が予定通り進まない、または予定していたビザの許可が下りなかったなどということもあります。 アメリカ側からすると、日本だけでなく、多くの国から申請があることと、特に初めて進出する企業などはアメリカでの実績がなく、判断材料が乏しいということもネックになると聞いたこともあります。しかし例えば、工場などを新設し、多くの従業員の雇用をするという場合など、大きな投資が伴ったり、特にアメリカ人の雇用を予定する場合などは米国での過去実績が なくても判断されやすいようですが、セールスなどの拠点であったり、中小企業の場合、投資が十分な額出ない場合も多いため、申請許可が通りにくくなることも多いため、専門会社や、弁護士等に相談することをお勧めします。 また、特に最近、現地社員の雇用の際に、採用プロセスの違いから、複雑な問題に発展してしまう日本企業が多くなっており、社員を雇用する場合のプロセスについて再度説明をしたいと思います。 三和一善 このようなパネルディスカッションで同じことを言っていますが、日本での主な採用方法は、一定の経験、場合によっては年齢や年次、経験やスキルがあるか、などを一定の給与範囲内で、を人物を中心に決定される傾向にあると思いますが、一方アメリカでは、業務内容である、ポジションが判断の軸となります。採用でも、報酬制度の考え方も、明確なジョブディスクリプションがあって、主体となる職務給やポジション別に給与レンジがしっかりと制度化されています。したがって各組織内でのポジションの明確化や、それに添った報酬制度を構築する必要がある点が、日本の総合職的な考えや、人物中心の採用との違いとなります。 募集手段については、さまざまな方法がありますが、多くの日本企業は、自社で募集広告を出して、自社の人事部で採用活動を行おうとします。この場合、自社で採用プロセスを全て担わないといけないため、時間と手間がかかります。一方で、地域のマーケットやビジネス習慣に精通した人材エージェントを活用する場合は、自社で費やす時間や 手間が省ける利点があります。企業によっては大量に採用する際に、募集・選考から採用までを一元委託する 採用代行のケースもありますが、それぞれの採用手法や得意分野や特徴があるために、自社の採用目的などに応じて方法 を選択するのが良いと思います。 ただ、 アメリカの場合、選考過程においては十分な注意が必要で、特に面接には注意をしていただきたいと思います。 日本企業の人がアメリカの商習慣に疎いために、特に応募者とトラブルになるケースが多く見受けられます。ここアメリカでは、州によって若干の違いがあるとはいえ、ほぼ共通して、年齢、健康状態、出身地、性別、どのような手段でアメリカに滞在しているのか(ビザなど)、性的指向、人種、家族、宗教、などの質問は法律で禁止されています。 EEO、Equal Employment Opportunitiesという法律により、採用をはじめ、昇給、昇進、異動、懲戒、解雇などのあらゆる決定において今言ったような差別が厳しく禁止されています。全ての人事決定は、ジョブディスクリプションに記載されている内容の職務を行うに当たって、能力をは じめ、経験や勤務態度など、正当な理由によって決定される必要があります。採用・不採用 を通知した際に相手が不快や疑問に感じたり、企業側の質問がEEOの内容に該当するようなことだと、後にトラブルに発展する可能性があります。 また、面接後に、採用の内定を出す予定の候補者に対してバックグラウンドチェックを行う企業があります。必ず実施する必要はないですが、採用の際には、会社としてバックグラウンドチェックに関する規定や考え方をしっかりと持って、できれば実施されることをお勧めします。採用が決定すると、オファーレターを出します。両者が合意すれば、内定、入社となります。オファーレターには、給与額 ・FLSAステータス(ExemptあるいはNon-Exempt)・勤務開始、勤務時間・タイトル(職位)・福利厚生・オファーレターの有効期限 ・At-Willを必ず表記してください。 アメリカでは能力と成果に対して報酬が支払われることが原則です。入社を決定する前にジョブ ディスクリプションがしっかりと共有されていて、なお評価がそのジョブディスクリプションに基づいたもので なければトラブルになる可能性があります。成果を出している社員に対しては、しっかりと評価をして報酬を払うことが重要です。日本のように全体的なバランスで見るような評価は不信感につながることもあります。成果が足りない社員にはその理由をジョブディスクリプションに基づき、きちんと論理的に説明しなけれ ば訴訟などに発展する可能性もあるため注意してください。アメリカでの人事は、採用に対する考えの根本的な違いをはじめ、採用プロセスや各ス テップに、日本のそれとは異なる特徴があることを理解し、人事戦略を構築されることをお勧めします。また、アメリカでは専門分野をアウトソースするという考え方は幅広く浸透しており、戦略的なアウトソーシングを活用することも、有効な選択肢といえます。
採用プロセスのポイント\ | 三和一善
一般的にアメリカでは、どの職位につくかというポジションを中心に採用が進められます。支払う給与額も会社への勤続年数ではなく、採用するポジションごとに設定するなど、現地のルールに留意して採用活動を進めていく必要があります。また、アメリカで採用活動をする上で、必ず留意しておかなければならないのが従業員の訴訟リスクです。2019年度の米国商工会議所のデータによると、アメリカの企業は、常に約12%の従業員から訴訟されるリスクがあるとのことです。ちなみにここカリフォルニアでは約50%の訴訟に関するリスクがあるというデータがあります。日本と違い、採用時における訴訟リスクマネジメントは必ず視野に入れておく必要があります。三和一善 日本の新卒採用時には、特定した職位で採用することもありますが、一般的には採用後に詳細な業務内容を決定する傾向にあり、年月と共に人事異動という形で別の職務や職位につくことがあります。また、中途採用においても経験やスキルに応じて、社内規定に基づく給与という考え方が一般的です。アメリカでは職位、職務であるポジションが軸となります。明確なJob Descriptionがあり、報酬は業種や勤務地、仕事の内容によって明記されてあります。これらを明記し、しっかりと合意していない場合、入社後のトラブル、最悪は訴訟に発展することも考えられますので、注意が必要です。 採用活動をする際には、何故採用するのかという目的が重要となります。新規ポジションなのか、またはリプレースメントなのか、によっても違います。リプレースメントの場合は、これまでその業務を行ってきた社員の職務がそのままジョブディスクリプションとして活かせるので、比較的スムースですが、新規ポジション採用の場合、募集するポジションをどれだけクリアに応募者に伝えられるかが重要です。 以下にアメリカの一般的な募集手段について記載します。どのような人材を望むのかに応じてメリット・デメリットがあるため、自社の状況や目的に応じた方法をご検討ください。 自社による募集 自社で独自に採用活動を行うケースです。この場合、自社で採用プロセスを全て担わないといけないため、時間と手間がかかります。 カレッジリクルーティングによる募集 まずは大学との関係を構築しなければならないですが、一旦大学との良好な関係が構築されると優秀な人材を確保したい場合は、直接コンタクトがとれるメリットもあり、有効な方法です。専門のエージェントもあります。 紹介制度 社員が知人を紹介・推薦する制度で、採用に繋がった場合は報酬が社員に支払われることもあります。特に知り合いで繋がっていることが多い特定の職種では、有効な方法です。競争率の高い技術者マーケットなどでは、高額を支払う企業もあります。 人材エージェント 地域の採用マーケットや商習慣に精通した人材エージェントを活用することで、自社の時間や手間が省ける利点があります。また、一定人数の採用などに、リクエストによっては、包括的に請け負ってくれるため、人事部門に人手が足りないときなどは、時間や手間の節約が可能です。 面接 日本の特に新卒採用においては、人材を特定したポジションではなく、総合職として採用し、採用後、詳細な業務内容を決定する傾向にあります。 米国では新卒採用は一般的ではなく、新卒、既卒問わず、ポジションの要件に満たす応募者であれば応募が可能です。一般的に、日本と同じように募集後は、書類選考、面接となりますが、面接時に日本人の面接官が、アメリカの法律や習慣をよく知らないために、候補者とトラブルになるケースが多く見受けられます。 例えば、アメリカでは応募者の年齢、持病の有無などの健康状態、出身、性別、ビザの種類、性的指向、人種や、家族構成や結婚、未婚、などの質問が禁止されています。すべての人事に関する事項は、職務に対する人物の能力や経験年数、勤務態度など、正当な職務上の理由によって決定する必要があります。日本のように、顧客や上長による評価やなんらかの主観が入るような評価制度は禁止されています。意図していなかったとしても、応募者が差別だと感じたり、質問内容が上記のような内容になると、トラブルになったり、最悪は、訴訟に発展する可能性があります。 面接をする人は、文化や背景が異なることを十分に理解したうえで、トラブルにならないような質問を準備しておくことをお薦めします。アメリカでは一般的に面接における質問をするときのポイントは、何のために聞くのか、その質問は応募者の職務に関連するのか、です。この点を念頭に面接を進めることをお薦めします。 日本人が面接をする時に、トラブルになりやすい質問項目としては次のようなものがあります。 残業ができるか確認するために、結婚、家族、体調、などを考慮して質問した。 アメリカで合法的に労働できるかを確認するために、ビザの内容や、出身国、入国の理由などについて質問した。 女性特有の事情を考慮したつもりで、家族や子供などに踏み込んで質問した。 年齢に関することを聞いた。 上記は一部ですが、面接時には、以下に記載する内容を含めてご注意ください。
資金調達の理由とポイント| 三和一善
これまでは資金調達の必要がなかったのですが、カンファレンスやピッチなどで露出したことや、最近のリモートワークなどの流れもあってか、特にこの半年ほど、顧客からの問合せが急激に増えてきたことと、立ち上げてから3年目に入り、真剣に将来の成長計画をしたこともあり、調達を考えるようになりました。自己資金も考えたのですが、所謂ハンズオンの資金が入ると、鬱陶しさもありますが、やはり優秀な人材の獲得がしやすかったり、サポートによってダイナミックな活動ができるようになると思います。これまで調達した資金は、主に人材の獲得と成長のために活用しています。当社はこの半年ほどで成長していることに加えて、不足がちな採用に注力しています。米国では、従業員が会社に所属する意識は低いですので、長く働いていただくにはやはりそれなりの整備が必要になりますし、事業の性質上、育成に関するための資金は大きくなります。やはりある程度成長するということは、それがリスクでもあるわけですが、瞬間的にヒットする打ち上げ花火のようなモデルではなくて、ある程度長期の計画を持っているところも評価されているのかもしれません。あとは初年度から利益を出せていることもポイントだと思います。 三和一善 米国の場合は事業計画も大切ですが、それよりも事業の進捗具合や、利益が確保できているか、あと最も見られるのはどのような人がそこにいるのかということではないでしょうか。 最初の調達の時は、交渉をしていた相手ではなく、別の会社からの提案を受けて実現しました。当社のようなモデルの会社は数多く存在するはずですが、バーチャルだけでなく、対面でサポートできる会社は限られており、当社に声が掛かった理由は、採用から育成までのサポートができている部分と、顧客からの反応や、おそらく当社にきてくれている調達担当者の知名度も大きかったんではないでしょうか。当社にアプローチをしてきた会社は、主にスタートアップ向けで、サポートを送り込む能力のあるファンドや、同業で、比較的大規模な顧客を持った会社です。同業からのアプローチの理由は、小規模から中規模の顧客マーケットを広げたい会社や、やはりロサンゼルスという大規模な商圏で拡大したいという理由からだと思います。金融機関からのアプローチもありましたが、お断りしました。自分のポケットマネーを稼ぐためのマイビジネスなら別ですが、他人の資金が入る事業をするなら、真剣に成長を望むパートナーと組むべきという代表の考えもありました。何も死ぬまで、この会社を経営できるはずもありませんし、成長をして、時期が来ればマネジメントをリフレッシュしないと会社の成長が止まってしまいますので、今のうちから次のマネジメント候補を獲得しておくのも、私たちの重要な仕事です。 重要なポイントとしては、ちゃんと利益が出ているか、売上が伸びているか、という基本的なことはしっかり見られるので、事業計画に関しては、丁寧に説明する必要があります。 また、実現可能性に関しても重要ですので資料は準備すべきです。当社の場合は、利益・売上が出ていることを評価されたのだと思いますが、前提としては、計画がしっかりとしているか、実現性があるか、ある程度リスクをフィルターをかける能力があるかなど、会社のリスクに関する姿勢も大きな要素であるようです。 私たちは小さな小さな会社ですので、やはり最終的には、スタッフの質であり、経営者が熱いかどうかというところを見ていただくしかありません。出資する会社は数字だけを見ているわけではありませんし、事業計画をどれだけ説明しても、スタッフや経営者に気概がなければ難しいはずです。現在、当社の力だけではなく、様々な要素が組み合って成長していますが、しっかりと会社がこの成長に追いつくことと、いづれやってくるであろう業績低迷期にも備えながら、新たな計画を作っていきたいと思っています。現在は、人材が不足がちで、土日もインタビューに明け暮れています。一緒に成長できるメンバーが来てくれることを望んでいます
給与プロテクションプログラムに関するよくある質問 三和一善
コロナ禍の影響を受けた小規模事業者向けに、Small Business Administrationが運営者となって提供される雇用維持を目的とした借入プログラムです。このプログラムのメリットは、借入を一定期間の給与や家賃など、事業運営上の必要経費の支払いに充てた場合、当該金額については返済が免除される点です。つまり、実質的には借入額の全部又は一部が返済不要となる可能性があります。三和一善 ■適用事業者の範囲 親会社及びその他の関連会社全てを含めた企業規模が500人以下の企業となります。但し、飲食関係や宿泊関係の事業者は事業所単位毎となります。申請対象者の制約なく、(後日制約が絞られる可能性もあります)現時点では広範囲な事業者が適用可能となっています。 ■借入条件について 返済期間は最大10年、金利は最大4%となります。保証人や個人資産を担保の必要はありません。また、最初の借入から一定期間は返済を始める必要がありません。現時点では最大1年まで延長が可能です。 ■借入限度額 過去1年間の平均月次の給与に関係する費用総額の250%となります。(USD10Million上限)1年の総額算出が困難な場合(例えば設立間もなく、事業を開始していなかったなど)は2020年1月と2月の平均給与関連費用総額が適用されます。 ■申請について SBA提携の金融機関のウェブサイトから申請が可能です。米国内の金融機関のほとんどが対象になるとのことですが、申請から承認までの期間が金融機関によって異なる可能性がありますので、それぞれの機関へお問合せ下さい。ご質問は弊社までお問い合わせください。 本ローンは、今回のCovid19関連で新たに設けられた制度ではなく、米国内で発生した自然災害などを原因として影響を受けた場合などに提供されるローンになります。 ■プログラム適用可能事業者について 企業全体で従業員が500人以下の企業、もしくはSBAが規定する小規模事業者の要件を満たす事業体。各産業ごとに人数又は売り上げによる基準が異なるため、詳細は直接SBAへお問い合わせ頂くか、弊社までお問い合わせください。 ■借入条件について 借入条件は申請者個人のクレジット記録が影響します。最大でUSD2Mの借入ができ、返済期間は最大30年、ローン返済開始まで12か月の猶予が与えられます。但し、その間の利息は発生し、金利は最大で3.75%となります。ペイチェックプロテクションとは異なり、運転資金として利用することが可能なため、自由度の高い借入となります。 ■特別措置 本ローンを申請する場合、最も注目される点として、上記借入に加えてEmergency Advanceという制度が追加され、申請後1週間から2週間程度で、返済の必要のない助成金としてUSD10,000が支給されます。この助成金は、仮に借入の審査が通過できなかった場合でも返済が免除されるため、実質的には全ての事業者がそれぞれUSD10,000を受領できることとなります。但し、予算が限られており、近い将来に打ち切り、または財源不足で支給額減額などが予想されるため、申請をお考えの方は早めに手続きをされることをお勧めします。 ■必要な書類について(1万ドル以下の申請については別途表記) – EIN – 売上高と原価がわかる資料(2019年2月から2020年1月の1年間) – 事業設立年月日がわかる資料 – 2020年1月31日時点の従業員数 – 銀行口座情報
米国進出に関するよくある質問 三和一善
私どものクライアントの多くが米国に進出されておられますが、多くのクライアントがいくつかの共通した課題に直面しています。比較的大規模な企業であっても海外進出が失敗に終わる例は数多く存在している中で、なぜこのようなことが起きるのかについて記していきたいと思います。 大きく分けて米国に進出をする際には、注意すべきいくつかのポイントがあります。現地の情報が十分でない点・言語の問題・商習慣の問題となる販売経路ネットワークなどのポイントにおける、米国進出の際の課題とその解決策を2回に分けてご紹介します。 米国の市場の規模や競合相手、および消費者の動向に関する情報不足 三和一善 米国に進出する際の大きな問題としてビジネスを行う上での情報が不足しているという問題が存在します。米国に進出して、とりあえずオフィスを構えて、販売してみてから様子を見るということではリスクが高すぎるため、当然事前にビジネスに関する情報を集める必要があります。これらのマーケットに関する情報は、政府やあらゆる公的および私的機関が出している情報などの定量的なデータと、地元の情報機関などから比較的簡単に手にすることができるターゲットとしている人々の意識や嗜好などがわかる定性的なデータが存在します。このような定量的な市場に関する情報と定性的な嗜好やニーズに関する情報を収集することで、米国内でターゲットとする市場の中が見えてきます。これらを自社のビジネスと照らし合わせてみることで米国進出後のマイルストーンが見えてきます。米国内でビジネスを成功させるために重要なマーケット情報がわからないことには、ビジネスが成功するかどうかを予測することが困難なことは明らかですが、進出してくる日本企業、特に中小企業は、このような情報を十分に持っていないことが少なくありません。ひとつには日本が置かれた環境、国内でのビジネスの商習慣が考えられ、例えば日本は島国であり、特定のビジネスを除いて、言語は、ほぼ日本語のみの使用で問題がないため、海外の市場や消費者との距離が大きく、国外のマーケット状況が把握しずらく、正確な情報を得にくいという問題が考えられます。また、費用的にも、海外に関する調査となると、高額になることが多く、十分な調査ができないままに、進出を決定せざるを得ないというケースも少なくありません。情報不足の状態で海外視察を行ってみたが、あまり国内から取ったデータと変わらなかったということもあります。 資金が潤沢にある企業であればこうした問題はクリアできますが、多くの企業は限られた資金の中で、十分に情報を集められずに海外進出を始めてしますケースもあります。 ② コミュニケーションの問題 次に、米国に進出する際に最も一般的な問題として出てくる言葉に関するコミュニケーションの問題があります。ビジネスの際にコミュニケーション面で問題があると、大きな問題に発展しかねません。これは特に日本人に限った問題ではありませんが、日本はやはり他の国に比較してもビジネスレベルで英語が十分に話せる人が少ないため、現地企業へ商談のアポイントを取る際にも現地企業の情報を手にいれる必要がありますし、実際の商談の際には通訳を介することが不可欠です。また、それに付随して発生するのが商品やサービスに関する説明です。商品やサービス説明を違和感なく、魅力的に翻訳することは非常に重要です。特に米国の場合は、自社やサービスの内容を自信を持って、しっかりと説明することを求められますので、口頭で十分に説明できる人材を準備する必要もあります。また広告を検討する場合には、現地のターゲット層の文化や流行などを加味しなければならないために、よりハイレベルとなりますので、やはり米国に限らず、海外でビジネスを展開するためには、そういった問題を共有できるレベルの通訳、翻訳者を準備しておくことが重要です。 ③ 販売経路や企業・人とのネットワーク 例えばインターネット上でのビジネスなどは別として、一般的に、米国に進出をしてビジネスを成立させるにはオフィスや店舗、セールスなど何らかの窓口が必要となってきます。特に初めて進出をする際には、会社や商品、サービスの認知度は無い状態から始めることになります。通常は現地の代理店や協業先もない状態のため、これらの構築に相当な時間がとられ、また、それ以外にも情報や言語の問題があるため、こういった環境を構築していくには多大な時間と費用がかかります。現地の企業とのネットワーク構築にも、多くの時間とステップが必要となり、このプロセスを日本企業の担当者が全て行うには、大きなハードルがあります。 日本から米国に出張して、突然販売経路や現地企業とのネットワークをゼロから構築することは、費用や時間的だけでなく、精神的にも大きな負担となり、一般的な日本企業にとってゼロからの米国進出は、現実的には大きな問題を抱えている状況です。
一時的雇用の処遇と条件提示の注意点 三和一善
米国人事における採用とポジショニングの考え方 日本とアメリカでは、人材採用と配置の基本的考え方が異なります。日本企業では毎年4月に新卒社員を採用し、入社してから配属を決定し、その後、適正を見ながらいくつかの仕事を経験させ、人材を育成していくことが一般的です。アメリカでは新卒一括採用の概念は基本的に存在しませんので、採用した人材を中心に社内で配置を考える日本とは違い、ポジションで人材を採用します。そのため人事異動という考え方も少なく、例えば営業なら営業といったように、一般的には入社したポジションのままで、退職するまで同じ仕事をします。三和一善 一時的な社員受け入れの仕組み アメリカ にもテンポラリー社員、すなわち人材派遣の仕組みはありますが、その制度は日本とは大きく異なったものとなっています。派遣期間について、日本では派遣労働者単位や事業所単位で派遣期間に制限がありますが、アメリカでは基本的に期間の制限はありません。また、日本では該当社員のスキルや経験をもとに業務に適正があるかどうかを派遣会社が判断し、基本的に受け入れ側が先に面接を行うことはないようですが、アメリカでは採用ポジションに該当者の履歴書を複数提示し、受け入れ先が面接をして選考を行う通常採用の流れに近いものとなっています。また、二重派遣については日本では非常に厳格に禁止されていますが、アメリカでは派遣会社から派遣された労働者を、別の会社に再度派遣することができます。日本の制度よりも柔軟性が高いため、現地法人の設立直後など、社員の直接雇用が困難なケースなどでは、テンポラリー社員の受け入れは有効な手段の一つであると考えられます。 EEO: Equal Employment Opportunities 日本にも雇用に関わる法律がありますが、アメリカでは採用・昇給・昇進・異動・懲戒・解雇など、雇用に関する事項のあらゆる決定において差別を禁止するためのEqual Employment Opportunitiesがあります。アメリカ では、特に人種、国籍、性別、宗教などは繊細な事項であり、全ての人事上の決定は能力・経験・勤務態度・勤務成績など、全て正当な職務上の理由によって実施されたことを提示する必要があります。雇用に関しては州によって法律や基準が若干異なるため、各州ごとに監督機関があります。日系企業が現地法人で採用面接をする際は、性別はもとより個人に関すること、例えば年齢(誕生日記載も不可)や国籍、人種、家族などに関する質問をしたりすることは、不採用通知を出した後に訴訟等に発展するリスクが高いため、注意をする必要があります。 The Fair Labor Standards Act アメリカ で採用する際に、雇用職種が最低賃金や残業代などの規程から免除されるExemptか、またはそうでないNon-Exemptかを確認する必要があります。その従業員がExemptに該当するかは職務内容と給与によって決まります。また、業務を行う場所、直接指示下の部下の人数、指示の内容なども判断材料になります。最も注意すべき点は雇用者がその判断をするのではなく、The Fair Labor Standards Actという制度によってその判断が決まる点です。そのためNon-Exemptに該当する従業員をExempt従業員として働かせ、後に残業代を遡って支払わねばならなくなったなど、訴訟に発展してしまうミスクラシフィケーションのケースが多く発生しています。そうしたリスクを避けるためにも、詳細なジョブ・ディスクリプションの作成や、Non-Exemptに該当する従業員については詳細な管理を行うことが重要です。 ジョブ・ディスクリプションについて ポジションや業務内容を中心に採用を進めるアメリカでは、「ジョブ・ディスクリプション(職務内容の書かれた書類)」が非常に重要になります。人材を採用・配置するポジションについて、担当する職務内容や必要なスキルなど、会社が何をその人に求めているかについて詳細を記します。採用時にジョブ・ディスクリプションを提示して求める成果を明確にしないと、その後の評価においてその人の業務成果を評価することが困難になってしまいます。また、従業員との訴訟リスクや様々なトラブルにも繋がってくるため、アメリカ の企業ではジョブ・ディスクリプションは必要事項が網羅されており、非常に詳細かつ具体的に作成されています。 雇用の終了について 日本との大きな違いの一つですが、アメリカにおける雇用には、理由の有無にかかわらず雇用主も従業員も平等に雇用を解消できるというAt-Willの原則があります。しかしその一方で、雇用終了に関する訴訟も非常に多く、特に会社都合による雇用の終了は不公正な解雇とみなされないように書面による説明を行うなど、十分な注意が必要です。
従業員の休暇に関する対応について | 三和一善
ニューヨーク州では 本年3 月 20 日から原則として全ての従業員のオフィスへの出勤を禁じ る旨の行政命令が出されるなど、非常に厳格な対応がとられています。このような中、COVID 19関連対策の一貫とし、Families First Coronavirus Response Act(以下「FFCRA」という)が上院で可決され、同日、トランプ大統領の署名によって成立しました。FFCRA は 4 月 1 日に施行されています。FFCRA は、コロナウイルスの影響によって出勤をすることができない従業員の休暇の取扱いを拡張する内容を含んでおり、当社ニューヨークオフィス従業員規定にも影響することから以下の通りそれぞれの概要を案内します。三和一善 (1) Emergency Family and Medical Leave Expansion Act これは雇用者に対して、従業員の子供の出生、家族の看護や本人の病気等を理由とする最大 12 週間 の休暇の付与を義務付けるFamily and Medical Leave Actの適用範囲を拡張することを目的としています。具体的には、COVID19の影響による学校等の閉鎖に伴い、家庭で子供の面倒を見るために勤務で きない従業員に対して、一定の休暇を付与し、またその従業員を休暇前と同じ条件に復帰させる ことが必要となります。 その詳細は以下のとおりです。 休暇の取得事由 COVID19に関する緊急事態により、18 歳未満の子供の学校又はその世話を行う場所が閉鎖 され、子供の面倒を見る手段がない場合において、当該子供の面倒を見るために従業員が職務を行うことができない場合 対象となる従業員 少なくとも 30 日以上現在の雇用者に雇用されている従業員 休暇の期間 最大 3ヶ月 給与の取扱い(有給・無給) 1 最初の 10 日間 無給。但し、従業員は、下記の緊急有給病欠法に基づく有給を含む他の有給休暇を使用す ることも可能 2Continue reading “従業員の休暇に関する対応について | 三和一善”
アメリカの就職活動プロセス| 三和一善
最近日経企業の担当者から、駐在させる人物のビザが発行されないので、渡米できないといったメールが頻繁に入ります。日本人がアメリカで働こうとする場合、まずクリアすべき大きな問題があります、就労ビザです。アメリカで就職・転職しようとする上で、最も大きな課題であり、アメリカで働こうとしている、または転職をしようとしている人々の頭を悩ませている問題です。三和一善 ご存知のとおり、特に近年のアメリカは、国レベルでアメリカ中心の方針になってきていて、極力就労ビザの発行を控えて、アメリカ人の雇用を推奨しています。アメリカでの就職には、スキルや経験を重視しますが、適切なビザを保有していない、または将来就労ビザが許可される可能性が低い場合などは、多くの企業で門前払いになる可能性があります。 就労ビザを確保するには、ビザの申請の代理人になってくれる企業から内定をもらうことが最速ですが、そういった企業に世界中の優秀な応募者が集中してしまい、非常に難関となっています。また、企業側がビザの申請に関与しない場合は、募集要項で「就労ビザの保有」が条件となっていますので、これからビザの取得を考えておられる方は、ビザを所得するまでは、応募ができませんので注意が必要です。ここ数年のアメリカでは、労働ビザの取得は不可能というわけではありませんが、相当な条件をクリアしても、極めて困難な状態です。やはり高額ではありますが、専門の弁護士等を通して申請するほうが良いと思われます。 ビザの問題が解決されると、就活に参加できる資格を得るわけですが、もちろん応募する職種にもよるのですが、アメリカのスペシャリスト職の競争率は、おそらく日本のそれとは比較にならないくらい激しいと思われます。シリコンバレーでの就職の場合、書類選考から電話面接またはスカイプ、ズームなどのインタビューを経て、実際の面接となり、晴れて内定通知を獲得して、入社となります。応募の窓口としては、日本と同じように企業のウェブサイトや就活サイトなど、または社員による紹介なども活発です。 アメリカではエンジニアなどのスペシャリスト職では履歴書が主な選考材料になりますので、日本の新卒のように、同じフォームで同じような内容が記載してある履歴書ではなく、しっかりとなぜ自分がこの職に適しているのかという説得力のある履歴書を作る必要があります。面接の担当者自身もスペシャリストであることが多く、時に自分も持っているプロジェクトや、何らかのモックプロジェクトを共有し、スキルレベルを確認してくる場合もあります。また多くのスペシャリストの選考では、書類選考など初期段階で、すでに何らかの課題を与えられ、一定の日数または時間内で、問題の解決を要求されることもありますので、書類選考だからと油断していると面食らうということもありますので、注意が必要です。 アメリカは、ご存知のとおり多民族国家ですので、一般的な日本の感覚で競争をすると、大変厳しくなることがあります。就職活動もその一つで、1つのポジションに相当数の応募があり、アピールの仕方も日本のそれとは大きく異なることがあります。同時に転職希望者の数も多いため、競争率はかなり高いものになり、真剣勝負です。特にエンジニア系の職業の給与は高い傾向にあり、場所にもよりますが、サンフランシスコ、特にシリコンバレー地区やロサンゼルスのシリコンビーチ地区などでは1ポジションにおける競争はさらに激しいと推測されます。 書類選考で無事に担当者の目に留まり通過すると、スカイプやズームなどのインタビューが実施されます。会社によって若干の違いはありますが、ここでは通常、候補者が募集要項の条件をクリアし、応募職種に見合ったスキルがあるかなどの確認が行われます。多くの場合は、応募者が適性かどうかを確認するための会話が行われ、履歴書に書かれた内容の確認と、希望 する処遇が会社側と合っているかなどを確認します。その後、多くのスペシャリスト職種の場合、実際のスキルの確認のためのインタビューが始まります。応募職種に応じた技術者がインタビューに立ち合うケースが多いと思われますが、企業によっては応募者の持っているスキルを把握し、応募職種に見合った力を持っているかを確認するために、複数回のインタビューを行うケースもあります。精神的に負担がかかる場面ですが、乗り切る必要があります。 そして晴れて電話面接を通過すると、企業から呼ばれて、オフィスでの面接に進みます。(コロナ禍の影響で、ここ最近の傾向では、全てオンラインで行う会社が多くなってきています)エンジニア職などのスペシャリスト職の場合、1回の面接時間は日本と同じく1時間程度を要するようですが、アメリカでは部門やチームで採用する采配権を持っていることが多く 中小企業でない限りは、部門、チーム、会社などの単位、もしくはチームメンバーが顔合わせをしたりすることもあり、平均で5回くらいは面接をしなければならないこともあります。 オンラインでもオフィス面接でも、多くの所謂面接官と出会い、何度も同じような会話をし、しかも言語は英語でやり取りをするわけですから、疲れる作業となります。また、オフィスでの面接の場合、1社あたりほぼ1日費やすことも珍しくなく、かなり突っ込んだ技術的な質問が繰り返されますので、入念な面接対策をし、どのような形式の質問にも答えられるようにできる限り想定しておき、可能であればその企業の面接に立ち会う人物のことを調査することも有効です。専門的な職種の場合、面接官の名前を調べることから、彼らの仕事のことがわかることがあり、そのような中からある程度、質問レベルを想定することも可能かもしれません。 (チャールズリム・三和一善)